ご紹介するのは20坪の狭小地に建てられた完全分離型の二世帯住宅。限られた敷地と予算内で必要な居室や要件を満たすため、半地下を設けることで縦方向に床面積を確保しています。結果として立体的で広がりのある住空間が生まれました。
設計を担当したのは充総合計画。周囲は戸建て住宅が建て込んだ典型的な住宅街で敷地の三方は隣家に囲まれています。わずか20坪の敷地に駐車スペースも欲しいというクライアントの要望も叶えています。必然的に生まれたとも言えるそのユニークな形態がひと際目立つ外観。温かみのある白い塗り壁に玄関ポーチの庇がアクセントになっています。
周囲の住宅が迫っているため開口の位置や大きさにもこだわっています。また外観に現れた傾斜のアングルをきちんと揃えることですっきりとした佇まいに。半地下部分は打ち放しコンクリート造で軟弱地盤に合理的に対処。
1階の玄関を入ると障子の付いた可愛らしい小窓が出迎えてくれます。ほっこりするような色合いと素材で仕上げた内装が素敵ですよね。採光と通風を確保するために階段は蹴込みがオープンなものに。開放感も同時に得ています。
こちらは親世帯のダイニングとリビングエリアです。小上がりのあるタタミスペースは本当に使い勝手が良いので是非皆さんも取り入れてみてください。小上がりの部分は引き出し式の収納を設置。限られた床面積を無駄無く使っています。もちろん引き戸を閉めれば独立した1室に。
タタミスペースと同レベルのバルコニーを設け、掃き出し窓式の開口を開ければフラットに繋がり居間が外部まで延長されます。視線は駐車スペースから前面道路のほうへ抜け、開放感も感じられます。奥にはモダンなキッチンを配置。使いやすい動線でまとめられた家族が集まる空間です。
半地下空間は親世帯に属しています。駐車スペースからアクセスできるドライエリアは十分な採光をもたらしてくれます。内外部を打ち放しコンクリート造で連続性を持たせたモダンなデザインが素敵ですよね。基本的に内壁や天井は白で統一することで明るい雰囲気に。白木のウッドフロアも気持ち良さそうですよね。「それぞれのフロアが個性的な二世帯住宅」も同建築家が手がけた地下空間のある二世帯住宅。是非ご覧ください。
上階は子世帯の住空間。こちらも小上がりのタタミスペースのあるLDKが一体型の間取りを採用。オープンなキッチンは作業しながら子どもたちの様子を眺めたり会話が弾むので是非おすすめです。ダイニング側に収納付きのカウンターを設け、緩く仕切っています。
リビング側から見たダイニングキッチンです。角の部分が吹抜けとなり明るい日射しが上部からも差し込んできます。狭い敷地でも色々なアイデアで広がりを感じさせる住空間が生まれるんです。家具も含めてコンパクトに収まった生活空間なのに豊かさを感じさせますよね。
子世帯にもたっぷりの収納を造作で確保しています。小上がりの部分には親世帯と同様に引き出しを配置。その他床下収納やキッチンのカウンター等も造作で確保しています。狭小地での家づくりを検討している方に是非参考にしていただきたいアイデアがいっぱいの住まいです。
【二世帯住宅については、こちらの記事でも紹介しています】
※二世帯住宅も住まいのかたちは様々。完全同居・部分共用・完全分離型のメリット・デメリットまとめ
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