生活の基盤である住宅には、多くのエネルギーと資源が使われています。平均的な住宅を1軒建てるのに必要な木材の数はおよそ70本、解体するときの廃棄量は4トントラックで5台から10台にもなるといわれています。資源は今を生きる私たちのものだけではなく、次世代以降にも引き継いでいくもの。消費エネルギーをできるだけ抑え、環境への負荷を小さくするために、住まいにできる9つのアイデアをご提案します。
太陽光は環境に負荷をかけずにエネルギーを得ることができる、再生可能で地球にやさしいエネルギーです。初期費用が掛かるイメージの太陽光発電ですが、最近は設備のサブスクを提供している会社もあります。
小さな自然をお庭の片隅につくってみませんか。ビオトープはさまざまな生き物の住処になることはもちろん、水のある風景がお庭を豊かに彩ってくれます。子どもたちも、身近なところで自然の大切さを学ぶことができます。
夏にゴーヤカーテンをつくるご家庭も多いと思います。自分で作ったものを食べる、そこで出た生ごみをまた肥料として利用する、植物の生長自体が外壁の温度上昇を緩和するなど、家庭菜園にはSDGsと共存するための、生活のヒントがたくさんつまっています。
屋上を芝生などで覆った屋上緑化は、屋内の気温の上昇を抑え、省エネ効果を得ることができます。また、植物の蒸散作用により、屋上の気温の上昇を緩和するともいわれています。屋上緑化のあるエクステリアは目にやさしく、暮らしに潤いをもたらしてくれそうです。
SDGsの観点からみると、電気自動車に代表される、ゼロエミッションの社会が望ましいとされています。IHキッチンなどを導入したオール電化住宅は、二酸化炭素の出ない、環境にやさしい住まいといえるでしょう。
畳や漆喰、珪藻土などは、日本の住宅で昔から使われてきた、湿度の高い日本の気候に合った自然由来の内装材です。これらのよさをもう一度見直してみませんか。最近は壁紙の上から塗装できる、漆喰や珪藻土も出ています。
このお部屋は以前浴室でしたが、現在は書斎としてリフォームされています。将来は子ども部屋にする計画です。住む人の世代が変わっても、住まいのすべてを取り壊すのではなく、必要な時に必要な場所だけを変化させていくのも、これからの時代にあった暮らし方といえそうです。
シンプルで飽きのこないデザインのアンティーク家具は、世代を超えて愛用されるのではないでしょうか。アンティークには新品の家具にはない、その時代の表情や流行が反映されています。お気に入りのアンティーク家具を手に入れて長く大切に使っていくのも、持続可能な社会への貢献につながります。