今回ご紹介するのは、変形敷地を上手に生かして建てられた家族の住まいです。2つのボックスをずらして配置することで、個性的な外観のデザインだけでなく、住まいにたくさん快適なスペースを作ることに成功しています。「BOXBOX」と名付けられたこのモダンな住まいを手掛けたのは、愛知県を拠点に活動するH建築スタジオです。一体どんな様子になっているのでしょうか?さっそく詳しく見ていきましょう!
クライアントさんの家族は、ご夫婦と2人の小さいお子さんがいる4人家族。住まいは、2つの道路に挟まれた変形敷地に、その形状に合わせて2つのボックスをずらすように建てられた木造2階建ての家となっています。白を基調とした外壁の建物と、ゆったりとした駐車スペースが2つのボックスにうまくはまる様に設けられ、敷地の難しい条件を全く感じさせない個性的でモダンな印象の住まいです。
こちらはアプローチ部分の様子です。玄関までの階段部分の重なりが、変形敷地によって出来たズレを上手く調整するかように存在し、かつデザインの一つとしても成立していて、違和感なく玄関へと人を導いてくれます。2つのボックス型のズレがポジティヴに作用して、変形敷地に建つこの住まいの玄関をさらにお洒落で個性的なものとして見せることに成功しています。
こちらは1階リビングの様子。天井は吹き抜けとなっており、開放感がありゆったりとリラックスできる空間となっています。また、この吹き抜けは1階と2階空間をつなぎ光や空気の流れを住まいに作る他、各階にいる家族のお互いの気配を感じやすくしてくれます。誰かがリビング横の階段を上っていく時に、リビングから声をかけやすい雰囲気があるのもいいですね。たくさんのグリーンが置かれているインテリアが、殺風景になりがちな白い室内空間に彩りを加えているのも印象的です。
こちらはキッチンから見た1階部分の様子。こうしてみると、1階全体が白を基調としたさわやかで明るい空間となっているのが分かります。また、白をベースに作られたキッチンもとてもモダンでかつ清潔感があり、作業スペースも広々として使いやすそうですね。ダイニングとの距離も近く、料理の作業中もダイニングやリビングにいる家族と気軽に会話が楽しめそうです。また奥様が長時間キッチンに立っていても、ダイニングやリビングだけでなく、階段、そして窓の向こうに広がるテラスまで見渡すことが可能なので、家族の様子を常に確認することが出来て安心です。
1階のテラスを中心とした住まいの様子です。タイルが敷かれモダンな雰囲気のこのテラスは、真南に位置したLDKの開口部に面しているため日当たりが抜群。光と風を感じながら、ここで食事を楽しんでも気持ちが良さそうですね。キッチンからもすぐに目が届く距離なので、奥様がキッチンで料理中の時も、ここで過ごす家族も様子がうかがえるので安心です。