記憶と共に継承されていく木造2階建の住宅

Michiko JUTO Michiko JUTO
新宮苑の家 House In shinguen, いいつかけんちくこうぼう いいつかけんちくこうぼう Eclectische tuinen
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自然の移ろい、窓からの風景、食卓を囲んでの語らい...日常のふとした瞬間や出来事が小さな物語となって家族の記憶として継承されていく。そんな願いが込められたこの木造2階建の住宅は敷地一杯に配置された結果193 m2 の延床面積を持つゆったりとしたプランとなり、プライベートな外空間としての中庭を設けています。飯塚建築工房が手がけた木造2階建の住宅を詳しく見ていきましょう。

木造2階建住宅が持つ軽やかさ

セットバックさせた2階部分がボリュームを抑え街並みに馴染むような配置を採用しています。道路に面してビルトインガレージを設け、住宅と一体化したシンプルな外観を形成しています。その横に設けられた外空間が街路に対してポケットパークのようなオープンな印象を与えています。層状の壁面や変化を持たせた屋根が奥行きや立体感を出しています。

中庭から光を取り入れた玄関

玄関は入ると長めの三和土が続き、木柱の間に設置されたガラスを通して光を取り入れた明るいエントランスです。竹天井や木製の棚そして建具が和モダンな雰囲気を出していますね。光が作り出す陰影が刻々と変化し、異なる印象を生み出します、

プライベートな外部空間を取り入れる

プライベートな外部空間として中庭を設けています。内部空間から連続したテラスが開放性をもたらしつつプライバシーを確保した、静かな時間が流れるような落ち着いた生活空間ですね。

連続するダイニングキッチンで家族の会話もはずむ

オープンなアイランド型キッチンのワークトップから延長して設けられたダイニングエリアは有効な動線によって機能性を高めています。また調理をしながらの家族との会話がはずみそうですね。お互いの気配を感じながらかつ個人の活動を妨げないオープンな間取りは是非参考にしたいですね。

中庭が日々の生活を豊かにする

大きな開口、小さな開口によってそれぞれの居室から中庭を感じられ、個々の場所で経験する自然の移ろいもまた異なる像として記憶に残っていくのでしょう。

内外の照明が織りなすイメージ

夜間になると中庭はほのかにライトアップされ、昼間とは異なる印象を作り出します。

インタラクティブな内外空間

逆に中庭からは内部の空間構成が照明によって浮き彫りにされ、それぞれの気配が伝わってきます。

和室の思い出を作る

やはり落ち着く空間と言えば和室でしょうか。畳の触感や匂いはずっと記憶に残ったりしますよね。竹天井や地窓、障子、畳など古典的な和室を構成するエレメントがふんだんに使われていますが、どこかあか抜けたモダンな雰囲気を与える和室です。腰壁ほどの高さに濃色の配色を採用したことで引き締まった印象が生まれました。

開けた方角には開口を設け眺望を楽しむ

北側には細長い動線に沿って開口を設けています。連続する個々の居室から望む開けた眺望もまた日々の生活における記憶の片隅に残っていくのでしょう。 多様な用途を持つ 一直線に配置したカウンターが空間に連続性や奥行きを生み出しています。

小さな物語を描く家

決して奇を衒った家ではありませんが、家族が充実した日常生活を送りながら、小さな物語を描いていくような木造2階建の住宅です。ふとした時に視界に入る中庭の植物の表情やガラス窓を通して差し込む日の光の移ろいが家族の記憶として継承され、この家と共に時を経ていつしか心象風景に変わっていくのかもしれません。

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