ホワイエとは?その特徴と魅力、そして住宅への取り入れ方

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
音楽室のある家, 一級建築士事務所FORMA 一級建築士事務所FORMA Eclectische mediakamers Hout Hout
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ホワイエとは、暖炉や団らんの場を意味します。劇場やホテルといった大きな公共の建物で取り入れられるイメージが強いと思いますが、ホワイエの意味があまり詳しく分からない方もいらっしゃると思います。そこで今回は、ホワイエの意味や特徴とその魅力、そして住宅への取り入れ方を素敵な実例を紹介しながら見ていきたいと思います。

ホワイエとは

ホワイエとは、フランス語の「Foyer」という「団欒室」あるいは「溜り場」を意味する言葉から来ています。先に述べたように、主に劇場やホテル、オフィスなどの公共施設で取り入れらえるゆとりの空間です。特に、劇場やホールにおける観客室とエントランスの間にある開けた空間を指します。このゆとりの空間が他の建物にも広がっていき、ロビーとほぼ同様の意で使われるようにホテルにも取り入れられますし、住宅にも当然設けることが可能です。


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ホワイエの意味

ホワイエの意味は、もともとのフランス語源からもうかがえるように、人々がそこに集まりコミュニケーションを取ることができるゆとりの場を指します。住宅であれば、個室とリビングの中間のような空間で、家族で過ごすこともできれば、一人でくつろぐことができるような他の部屋にはない独特のゆとり空間になると思います。そうしたホワイエの意味は一般住宅に取り入れることも可能です。次からは実例とともにその取り入れ方を具体的に見ていきましょう。


【住まいづくりについては、こちらの記事でも紹介しています】

床の間のある風情ある暮らし。その意味と使い方とは?

一般住宅に取り入れるゆとりの場

一般住宅にホワイエを設ける魅力は、ゆとりのあるフレキシブルな空間ができる点にあります。まず最初に紹介するのが、こちらの玄関ホワイエです。家の入口からLDKをつなぐ廊下を少し広げたような空間となっています。右側に見えるチョークボードペイントの壁は、インテリアとしてテクスチャを取り入れることが目的のようですが、壁を家族の連絡ボードとして利用することによっても幅が広がりますね。

写真:西川公朗


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ゆとりを設けて繋がりをつくる

こちらの住まいは、玄関とリビングが家族のコミュニケーションの場として上手く機能します。広い土間玄関と納戸、リビングダイニングが大きく繋がり開放的な空間に。リビングから360度ぐるりと各部屋の周囲を見渡すことが出来るような動線が計画されています。家族が各々のことをしながらも自然と繋がるシンプルな良い間取りです。

こもれる「場」として

ホワイエの意味は、もともとの言葉「溜り場」に由来しますが、こちらの住まいではそういった意味合いを持つ、こもれる「場」が設けられています。家族がベンチや床に座るなどしてそれぞれにとって居心地の良い場所でくつろげることはもちろんのこと、約7mある吹き抜け空間にもなっており、明るい気持ちのいい場所となっているだけでなく、開口部を通して外の景色も楽しめるように、家族がこの場に快適にこまれるような空間づくりがなされています。写真:寺島 博美


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演奏時の休憩室として

こちらの音楽室のある住まいでは、ゲストを招いて演奏する際などにホールの休憩室のようなかたちで使えるように、音楽室の周囲にある居住空間をホワイエのように利用可能なものにデザインしています。一般的に音楽室は防音などの理由から閉じられた空間になりがちですが、ここでは開かれた音楽室にすることで演奏だけでなく、ギャラリーのように楽器を見て楽しむことが可能な設計となっています。


【防音については、こちらの記事でも紹介しています】

防音性を上げてストレスのない落ち着ける住まいに!静かな住宅にするために知っておきたい6つのこと


ゆとりの場と家のシンボル

ホワイエは、キッチンや寝室などとは異なり、それがないとそこでの暮らしが成り立たないという空間ではありません。というよりも、家のかたちや暮らしの幅を広げるという他の空間にはない特別な場であるように思います。こちらの住まいでは、アプローチからポーチへと進んだ先にゆとりの空間が設けられており、4つの棟がこの空間を囲むようにデザインされています。こんな遊び空間を家のシンボルとして取り入れてみてはいかがでしょうか。

多機能マルチ空間として

土間玄関は、ロビーとしてもゆとりの場としても機能するフリースペースになります。こちらの住まいは、広い土間玄関を介して中庭、食堂へ連続します。人を迎えたり、焼き魚を楽しんだり、展示をしたりできる多機能マルチ空間として活躍します。 伝統的三和土が素敵な雰囲気で家族や来客を迎えます。

追記1:ゆとりの場で住い手らしさを表現

こちらの住まいの玄関スペースは、帰ってきたとき、出かけるとき、ダイニングから水周りへ行くときなど、家族が何度も行き来する場として機能します。そんな玄関スペースにゆとりを持たせ、大きな階段には好きなものを飾れる場所を設け、住まい手らしさが表現できるようにデザインされています。

追記2:ゆとりの玄関ホール

こちらは広々としたゆとりの玄関ホールが印象的な住まい。視線の奥には大きな開口部から緑豊かな中庭を望むことが出来ます。玄関からリビングなどへ繋がるホールは、いわば住まいの第一印象が決まる場所です。ゆったりとした玄関ホールは、開放感や落ち着きを演出してくれます。

追記3:知っているようで知らないエントランスの意味

エントランスの意味を改めて意味を聞かれると「???」っていうこともあります。エントランスの意味とは入り口部分を指します。一戸建てでも集合住宅マンションでも正面玄関のことです。一戸建てでは、エントランスにや外灯、郵便ポストなどが設けられ、家人や来客を迎えるための装飾や防犯対策が施されます。マンションでは、このエントランスに広いスペースが取られていることがあり、マンションの第一印象を左右する場所として、また防犯としても機能します。

追記4:エントランスの意味と役割

一戸建てにおけるエントランスの意味は駐車スペースや玄関ドアとの関係においても変わってきます。例えば、エントランスの目隠しも兼て駐車場にカーポートまたはテラス屋根を検討する家庭もあります。駐車場の屋根とテラス屋根のデザインを家の外観と統一感のあるもににするとアクセントとして住まいの外観が際立ちます。間口を建物に合わせて施工することで駐車場から玄関への動線が便利に、雨の日でも濡れずに行き来することができるようになります。

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