スキップフロアのプランニングで押さえておきたいポイント

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
仙川の家, Studio R1 Architects Office Studio R1 Architects Office Moderne eetkamers
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スキップフロアを住まいに取り入れることで、限られた空間を有効に使いながら、家の中を開放的で広々としたものにしていきたいと考えている方も少なくないでしょう。しかし、これによって家の中に間仕切り壁が少なく段差が増えるため、快適で居心地の良い住まいにしていくにはプランニングをしていく上でいくつか気を付けておきたいことがあります。そこで今回は、スキップフロアのプランニングで押さえておきたいポイントを紹介していきたいと思います。

スキップフロアでもスムーズな動線に

スキップフロアによって階段を使った移動が増えるため、まずは段差があってもスムーズに移動ができるような動線計画をしっかりと考えていきましょう。動線の種類にもいくつかありますが、特に家の中を頻繁に移動することになる家事動線は複雑にならないようなプランニングを心掛けていきましょう。キッチンや洗濯機置き場などが同じフロアにある、もしくは数段だけ上り下りするだけの距離にあるようなシンプルなものにしていくといいでしょう。

【動線については、こちらの記事でも紹介しています】

動線を考えていく上でのポイントまとめ

空気や音が家中に行き渡りやすいことへの対策

部屋と部屋が間仕切り壁ではなく段差で緩やかに仕切られることから、家中に空気や音が行き渡りやすくなります。そうしたことから、家の気密断熱性能を向上させるなどして、冷暖房効率を高めることは欠かせません。また、家のどこにいても家族の声や気配を感じやすいことは家族団欒の住まいとなるメリットと言えますが、思春期の子どもなどプライベートな空間を必要とする場合は、しっかりと壁で仕切られた個室を設けてあげることも検討していくといいでしょう。

写真:星野裕也

上り下りしやすい階段デザイン

家の中のあちこちに階段が生まれることから、毎日の階段の上り下りが出来るだけ楽になるような階段デザインも心掛けていきましょう。階段スペースは大きくなりますが、蹴上げに対して踏面が大きいような階段勾配の緩やかな余裕のある階段にできれば上り下りしやすくなりますし、階段幅や手すりのデザインでもそうしたものは変わってきます。また、家全体で階段の踏面と蹴上げの寸法を統一することも、つまずき防止になります。

写真:45g Photography

▶「住まいの写真」ページでは様々な種類の階段を紹介しています。◀

階段の写真ページ

トイレと寝室は同じフロアに

homify Mediterrane slaapkamers

スキップフロアのある住まいに長く住み続けるという方は、高齢になってからのそこでの暮らしも想定して、トイレと寝室を同じフロアに配置することも考えておくといいでしょう。暗い夜にベッドから起きて階段を上り下りすることは危険ですので、出来るだけそうしたことが起こらないようなプランニングをしていくことも重要です。トイレを寝室と同じフロアにしては、家全体としてどうしても使いづらくなってしまうという場合は、複数のトイレを家の中に設けることも検討してみるといいでしょう。

空間に広がりが生まれるようなプランに

スキップフロアの魅力は、階段による段差によって空間が緩やかに仕切られることで、間仕切りを必要とせず、視線がより奥まで抜けることで広々とした開放的な空間が得られることでした。スキップフロアの住まいをプランニングしていく上では、こうしたことをよく理解しながら計画を行っていくことが大切になると思います。つまり、単純に階段を家のあちこちにつくっていては、階段だけが生まれるだけで、視線の抜けは生まれないので、しっかりと空間の広がりが生まれるようなイメージを持ちながらプランニングを進めていくことも重要となります。

スキップフロアの設計・施工の知識・経験がある専門家

これまで見てきたように、プランニングだけでもスキップフロアの家では一般的な家よりも考えることがたくさんあります。そうしたことから、家づくりでスキップフロアを取り入れようと考えている方は、そうした家の設計・施工の知識・経験がある専門家に依頼すると安心でしょう。普通の家とは違い、平面図だけで家や空間について把握できるわけではないので、3D画像や模型を使った打ち合わせをしてもらえると、より良い家づくりをしていくことができるでしょう。

写真:多田ユウコ写真事務所

【スキップフロアについては、こちらの記事でも紹介しています】

※ スキップフロアの知っておきたいメリット・デメリットまとめ 

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