ガラスファサードの魅力と注意点

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
GRASS HOUSE, 森裕建築設計事務所 / Mori Architect Office 森裕建築設計事務所 / Mori Architect Office Moderne huizen
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ガラスファサードとは、建物の外壁にあたる部分がガラス張りとなっているファサードデザインのことで、ガラス張りの面が1面あるいは2面、さらには四方全てがガラス張りという建物もあります。このファサードデザインは、オフィスビルなどでよく見かけると思いますが、もちろん住宅にも取り入れることができます。そこで今回は、ガラスファサードの魅力と注意しておきたいポイントを紹介していきたいと思います。

ガラスファサードのモダンでスタイリッシュなデザイン

ガラスファサードの魅力について最初に見ていきましょう。その魅力としてまず挙げられるのが、モダンでスタイリッシュなデザインでしょう。ガラスによって外観に透明感が生まれることで、建物に軽い印象が与えられ、そうした雰囲気が現代的でおしゃれなデザイン性を生み出してくれます。また、ガラスは平滑なきれいな面をつくり出してくれるため、非常にシンプルで清潔感のある外観の住まいにもしてくれます。

明るく開放的な住まい

外壁にあたる部分が全てガラスになることから、一般的なファサードデザインの住まいと比べると、圧倒的に明るく開放的な住まいとなることもガラスファサードの大きな魅力となります。建物の一面だけでも全面ガラス張りにすることで、他の面には窓をつくる必要がないほど光を取り込むことができるでしょう。建物が隣接する面は壁で覆い、開けている面はガラスで住まいを覆うことで、心地の良い室内環境を実現することができるでしょう。

写真:矢野紀行

外に広がる風景を存分に楽しめる

外壁がガラスになることで、外に広がる風景を存分に楽しめるようになることもガラスファサードの魅力でしょう。もちろん、一般的な大きさの窓でも窓の近辺であれば外の風景を味わうことは可能ですが、全面ガラス張りであれば室内のどこにいても外の景色を一望できる住まいとなります。さらには、外のきれいな風景をパノラマ写真のようなかたちで室内のデザインとして取り入れることも可能にしてくれます。

写真:Kouji Okamoto

断熱性をしっかりと確保

VILLA HOLLYWOOD, LEE+MIR LEE+MIR Moderne huizen

ここからは、ガラスファサードを取り入れる前に押さえておきたいポイントについて見ていきましょう。まず最初に挙げられるのが、断熱性の確保です。一般的なファサードデザインの住まいでも、熱の出入りが一番大きな場所は窓などの開口部分になります。その開口部分の面積が非常に大きなガラスファサードは、きちんとその部分の断熱性を確保していないと、冷暖房の効率が低下してしまうなどの不具合が生じてしまいます。また、日差しが直接そのまま入ってこないように、深い軒や植栽を設けるなどの工夫も同時に行っていくといいでしょう。

▶「住まいの写真」ページでは様々な種類の軒のある屋根を紹介しています。◀

※ 屋根の写真ページ

外部からの視線

ガラス張りにすることで、外から光や風景が入ってきやすくなるということは同時に、外部からの視線も入りやすくなります。郊外や田舎といった人通りの少ない地域や、隣の建物までの距離が十分にある場合は大丈夫ですが、市街地に建物がある場合はどの面をガラスファサードにすると外から視線が入ってきやすいかを考慮しながら、ガラス張りにする面を決めていくといいでしょう。あるいは、土地選びの段階からガラスファサードにしてもプライバシー性がしっかりと保たれるような敷地を探してみてもいいでしょう。

【プライバシー性については、こちらの記事でも紹介しています】

※ プライバシーと開放性を両立する家にする方法まとめ

ガラスファサードのメンテナンス

一般的な外壁の建物であれば、外観デザインを汚れの目立ちにくい色を取り入れたり、汚れを分解する光触媒の塗料を塗るなどして、頻繁に外壁を掃除しなくても、外観の美しさを保つことができますが、ガラスファサードの場合、ガラスが汚れてしまうと目立ちますし、汚れたガラス越しに風景を見れば、その美しさも半減してしまうでしょう。そうしたことから、定期的なメンテナンスを心掛けること、またメンテナンスをしやすいようなデザインにしていくことも考えてみてはいかがでしょうか。

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