今回紹介するのは南米アルゼンチンの住宅。日本から遠く離れたこの地の建築に興味がある方も多いのでは?敷地があるのは首都ブエノスアイレスの西部。Estudio Geyaが手掛けたこちらの住宅は約220㎡と広く、非常にシンプルなファサードデザインながら使用された大理石が印象的な建物です。形状はL字型の二階建てで、一階はパブリックゾーンとしてリビングルーム、キッチン&ダイニングルームがあり、二階は家族のプライベートゾーンとしてベッドルームとバスルームが配置されています。「独自のアイデンティティ」を持ったこちらの住宅、さっそく見ていきましょう。
RC造のこちらの住宅、ファサードはグレーとクリーム色、そしてアクセントとなる深い赤の組み合わせ。大理石で覆われたボリュームがゴージャスな印象です。そして控えめながら連続したガラス窓が端まで続きます。
こちらが内部。左にキッチンとダイニングルーム、右にリビングルームがあります。この階のキッチン&ダイニング、そしてリビングルームは壁や仕切りのないオープンプランで空間を共有しています。床は全体に石材を使用して、さらに大きな空間的連続性を持たせました。その分空間は家具の配置によってゾーニングされています。リビングルームはモダンな家具で統一され、自然光と風通しを確保した心地良い空間です。
モダンなキッチン&ダイニングルームは、カウンターとつながったアイランドキッチンとインダストリアルな味付けがされた階段までを含む、広く賑やかな雰囲気。赤い天板や所々に使われたステンレスのツヤ感がスパイス。
階段の隣には中庭があり、四角く切り取られた空から室内へ光が降り注ぎます。二階左手は大きな開口部が取られたベッドルーム。庭の角に植えられた白樺が目隠しの役割も兼ねています。
上の階には磨りガラスの大きな窓が設置された廊下があり、バスルームとベッドルームをつないでいます。ここから入った光はすべてのスペースに溢れ,とても明るい二階となっています。
専用バスルームを持つ主寝室は、二つの天窓が設置されており明るく心地良い空間。ウッドデッキのテラスに面しており、目覚めに爽やかな朝の空気を楽しんだり、眠る前のひと時に夜空を鑑賞してロマンチックな時間を過ごしたり、と楽しみ方は様々。
リビングとダイニングルームに接する一階テラスにはプールがあります!デッキチェアとローテーブルで魅惑のプールサイド。二階部分の軒下を利用したアウトサイドリビングにはソファセットやテーブルセットを用意して、パブリックな社交の場としても。
こちらは主寝室のテラスからの眺め。家の外側と内側両方の素晴らしい眺めを楽しむことができます。水がたたえられたプールは素晴らしい演出効果を持ち、太陽光のきらめく華やかな瞬間、そして時には静けさをと様々な表情を提供してくれます。