昭和レトロのリノベーション

昭和レトロのリノベーション, SKY Lab 関谷建築研究所 SKY Lab 関谷建築研究所
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もともとある住宅の良さを生かしながら、全く新しい空間として命を吹き込むことができるリノベーション。新築の、なにもないところから建物が生まれていく感動もありますが、リノベーションではそれまでの面影から全く別の空間への変化を遂げることもまたそれ以上の大きな驚きと感動が生まれます。今回ご紹介するのは、築30年の中古住宅をリノベーションした物件です。SKY LAB 関谷建築研究所が手がけたこの家は、自然素材を存分に活かし、古き良き時代の昭和の日本をイメージした内装に仕上がりました。リノベーションといえばモダンな内装も多くありますが、またこのような懐かしい雰囲気はほっとする温かさを感じます。

Before:どこか暗さを感じる玄関

以前の玄関は、一昔前によく見られたプリント合板とパーケットフロアで仕上げられていました。無機質でなんとなく暗く、殺風景な印象です。時代を感じる内装と照明の雰囲気が中途半端な印象でもありました。

After:懐かしさがありながらも新しい雰囲気の玄関へ

内装は真壁で仕上げた壁に自然素材の漆喰で仕上げられました。片側の壁面には大容量の靴が収納できるたっぷりとした棚が設けられ、この幅広い棚の効果で空間に奥行きが感じられるようになっています。また床は杉無垢材のフローリングで仕上げ、玄関へ入ったときから自然素材の風合いと温かみを感じることのできる空間となりました。スポットライト照明のドラマチックな光の演出は、この空間がレトロで懐かしい感じがしながらもモダンな印象を与えています。

Before:暗さを感じるダイニング

限られた窓の大きさと、くすんだ内装によりとても暗い雰囲気が漂うダイニング。昼間でもとても暗い室内は、あまり気分が明るくなりそうにありません。

After:昭和レトロの雰囲気を感じるダイニングへ

玄関からダイニングへ入る動線を、ワンクッション置くことで有効的なスペースの確保と玄関から丸見えになることを防ぐことができるようになりました。玄関から見て突き当り、ホールとダイニングの間の壁面にはレトロなガラスの嵌めこまれた明かり窓が設けられ、造作された入り口の扉にもガラスがあしらわれています。光の入る場所を一つに限定しないことで、全体の動線にアクセントが生まれることとなりました。内装は竿縁天井が採用され、レトロさの演出をますます味わい深いものにしています。

Before:昔ながらの簡素なキッチン

キッチンは、勝手口に面した壁面に設置されたコンパクトな公団型タイプです。時代を感じる汚れや経年劣化も気になるキッチンでした。暗さも目立ち、収納も十分とは言えない空間です。

After:モダンでレトロなカフェのような雰囲気へ

キッチンの配置はそのままに、ダイニングテーブルとキッチンの間に収納を兼ねた造作棚が設置されました。この棚が適度にキッチンとの距離を保ち、またダイニングから見て調度良い空間で仕切られているためにとても居心地の良さを感じる空間となっています。アンティークな雰囲気を感じる家具や、レトロなペンダントライトの温かみがある明かりでまるでレトロでモダンなカフェのような佇まいとなっています。全体的に落ち着いた色合いや、自然素材の心地よさを感じることができ、リノベーションとともに耐震改修も行われたことで心地よく安心して毎日を送ることができるようになりました。

【リノベーションについては、こちらの記事でも紹介しています】

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