銀杏の木との距離感をテーマとしたビルトインガレージ付き住宅

Michiko JUTO Michiko JUTO
modern door アトリエハコ建築設計事務所/atelier HAKO architects, Modern
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わずか15坪ほどのその狭小地は素晴らしい銀杏の並木に面しています。この既存の銀杏の木との距離感をテーマとした今回紹介する住宅は、アトリエハコ建築設計事務所/ATELIER HAKOによるビルトインガレージ付き狭小住宅です。さっそく見てましょう。

既存の樹木との共存によってランドマークとなる住宅

季節の移ろいよって緑や黄色に変わる銀杏の葉っぱの背景にふさわしい黒のサイディングの外壁が個性的な住宅です。ちょうどいい具合にプライバシーを保ってくれる並木と一体となってランドマーク的な建物になっていますね。風景の良いポテンシャルのある土地を選ぶことによって狭小住宅でも心地よい空間が実現できます。

スキップフロアを含む階段で繋がる居室

建築面積が約35㎡の狭小住宅に採用されたプランはワンフロアにワンルームという構成です。1階にビルトインガレージと玄関、半階上がったところにバスルーム、2階がキッチンとリビングダイニング、3階はコンパクトな書斎と寝室、そしてテラスが設けられています。各居室がスキップフロアを含む階段で緩やかに繋がっています。

外壁のアイデア

窓の外には銀杏の木が見えるのですが、まるで木の中に住んでいるような錯覚さえ覚えるほどの至近距離に銀杏の木の存在を感じることができます。そして木々の影が映る外壁はその表情を刻々と変え、建築と自然がインタラクティブな関係にあります。

ビルトインガレージのアドバンテージ

狭小住宅ではありますがオートバイまで駐車できるガレージを確保しています。ビルトインにすることで、スペースの用途の幅が広がりますね。ちなみにワインセラーなども置かれているようです。外壁の黒のサイディングに合わせて基礎壁は墨入りのモルタルが塗装されています。マニッシュな雰囲気が漂う住宅ですね。

蹴込みのない階段が開放的な空間を演出

玄関からスキップフロアの奥には半階下がったガレージが見えます。鉄骨に集成材を取り付けた蹴込みのない軽やかな階段のおかげで開放的な空間が演出されています。限られた空間を最大限に活かす方法として壁を利用した造り付けの収納が設けられています。

北側の浴室でも明るくできる方法

土地の高低差を利用して玄関よりスキップフロアを半階上がった部分に配置された浴室は北側に面していながらも天窓を設けることで採光を十分確保しています。内装を白でまとめるたりガラスで洗面所と仕切ることにより開放的な空間になっていますね。ゆったりと入浴できそうな置き型のバスタブがおしゃれですね。

開口部をたくさん設ける

垂直方向に積み重ねられた各居室がオープンな階段でつながっており、スキップフロアを含む階段の上り下りによって伸縮する空間の変化が楽しめる狭さを感じさせない住宅です。2階はキッチンが半ば閉じられた生活空間で、四方に異なる大きさの開口部を設けています。銀杏の木に面してその自然の変化を身近に感じるような大きめの窓を配置しています。手前の窓は天井に近いところに設けることで採光と換気を確保しつつ外との視線の交差を遮っています。

造り付け収納のススメ

壁全面の収納は非常に機能的で空間をシンプルかつ開放的に保ってくれます。梯子を常備することで、通常なら手の届かないところも無駄にはしません。狭小住宅ではスペースを無駄にしないのがポイントです。照明は天井に埋め込むことでより空間に開放的ですっきりとした雰囲気を与えてくれます。セミオープンのキッチンからもリビングダイニングを通して程よい外の景色が見られそうですね。

家の中心となる階段

階段が空間の連続性を保ちながら、視線の先に変化に富んだ風景をもたらしてくれます。階段自体がオブジェ的なエレメントとなり家の中心的存在とも言えるのでは?ダークなフローリングと黒サッシが真っ白な家全体の内部を引き締めています。

プライバシーを確保したテラス

3階の寝室の横にはテラスが設けられており、狭小住宅でも家庭菜園やバーベキューなど十分エンジョイできそうですね。テラスの壁にも開口部を設け、外界の気配を間接的に感じることができます。屋根の勾配が生み出す隙間からも採光が確保されています。

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