家族構成やライフプランの変化に対応した住まいとは?

K.Yokoyama K.Yokoyama
横浜の二世帯住宅, 一級建築士事務所 感共ラボの森 一級建築士事務所 感共ラボの森 Moderne huizen
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「家族の住まいはどう作るか」ということを考えたとき、その家族構成や生活スタイルによってアプローチは異なります。夫婦での2人暮らし、子供のいる家族、2世帯や大家族の家・・・それぞれの家族で大切なもの、必要になって来るものを考えなければなりません。また家族のライフステージによっては、それまで快適に過ごして来たはずの住空間に変化を求めざるを得ない場合もあります。今回は家族と快適に暮らすための、そして長く家族に愛されるための住まい作りのアイデアをご紹介します。

家族の気配が伝わるリビング

リビングは住まいの中で最も重要な空間。リラックスしたい、家族みんなで団らんしたい、とその目的は様々です。小さい子供のいる家族の場合、リビングで親子一緒に過ごす時間も多いはずです。例えば、Nobuyoshi Hayashi氏(エクリアーキテクツ)の手掛けたリビングスペースは、キッチンや2階からも目が届きやすい作り。さらに温かみのある木の素材感が空間全体に優しい雰囲気を演出していて、声が聞こえると自然と家族が集まってくるような、そんなリビングに仕上がっています。

リビングルームで趣味を楽しむ

家作りを考えた時、書斎や趣味のための部屋を持つか持たないか、という選択に悩むことがあります。一方で「リビングルームと趣味の空間を同居させる」のというのも一つの方法です。東京の建築事務所空間スタジオによって作られたこのリビングスペースは、読書家のクライアント希望により、壁面に埋め込み型の大きな本棚を設置しました。その結果、広い空間でいつでも好きな読書を楽しめる一方、近くでパートナーがくつろいでいる様子もうかがえます。心地いい生活の距離感が生まれるこのアイデアは、夫婦2人暮らしの住まいのヒントになるかもしれません。

2つの入口がある子供部屋

子供のいる家族にとって、子供部屋をどう作るかは重要なポイント。子供の成長を考えると、部屋にも工夫が必要となってきます。千葉県の建設会社スタジオ・チッタが手掛けたこの子供部屋は、小さい子供が思い切り遊ぶための十分なスペースに2つの入口がついているという変わった設計。これは子供が大きくなった時に2部屋に分けられるようにと、将来のことを考えられて作られました。

子供の将来を見すえた部屋作り

大阪の建築事務所スタジオロクによって作られたこの子供部屋も、子供の成長や人数の変化によってバリエーションが可能です。将来的に部屋を2つに仕切り、ロフトや収納、そして勉強机の設置等を考えて設計されています。高窓からは自然光が優しく差し込み、部屋に十分な明るさをもたらしています。遊ぶにも勉強するにも適した、長く子供たちが過ごせるようにと工夫された部屋と言うことが分かります。

お互いのメリットを考えた2世帯住宅

親との同居を考えた2世帯住宅の場合、それぞれの家族が快適に暮らすためのバランスが重要です。神奈川の森建築設計が手掛けたこの住宅は、平屋部分が親世帯、2階建て部分が子世帯という、形の違う2つの家が存在しています。夫婦2人暮らしの親世帯は、落ち着いた空間や段差の少ないこの住居が今後ますます快適となってくるでしょうし、子世帯は子供の成長を踏まえたライフプランの変化に対応できる2階建ての作りが暮らしやすいでしょう。この2世帯住宅はそんなお互いのメリットをうまく考えて設計された家と言えます。広々とした庭を見ると、両家族が笑顔で集う様子が目に浮かびます。

家族とそれに関わる人々をつなぐための住まい

homify Moderne huizen

群馬県の建築事務所arc-dが手掛けたこの家の住人はご高齢の夫婦とその息子さん。でもこの住まいは、住人だけのものではなく、遠方から度々訪ねてくる娘さんや、定期的に来るディサービスの人、様子を見に来る親戚や近所の方々にも大切な憩いの場所となっています。茶の間で友人と会話に花を咲かせる人、縁側でくつろぐ人、土間にある椅子に腰かけて一休みする人等、思い思いの行動が一つ屋根の下で展開されています。でもどことなく調和しているのは、大屋根がかけられたこの家の作りが、集う人々の思いをつなぐ役割を果たしているから。今後ますます深刻化してくる日本の高齢化社会に向けて、家族やそれを取り巻く人と住まいとの関わりを深く考えさせてくれる住空間と言えます。

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