格子で落ち着きと安心感のある住まいに!そのデザインがもたらすメリットとは?

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
038那須Fさんの家, atelier137 ARCHITECTURAL DESIGN OFFICE atelier137 ARCHITECTURAL DESIGN OFFICE Moderne woonkamers Hout Hout
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格子状の扉や窓など、古くから日本では細い線材を組み合わせたデザインが住まいの至るところに使われてきました。しかし、住宅スタイルやライフスタイルが変化するとともに、そうした繊細な和のデザインは徐々に日本の住まいに取り入れられないようになってきました。そこで今回は、和のデザインの代表ともいえる格子が持つデザイン性と機能性が住まいにもたらすメリットについて紹介していきたいと思います。きっと和のデザインが持つ大きな魅力を再認識するでしょう!

格子がもたらす落ち着きと安心感

格子が持つその直線的でリズム感のあるデザインは、突飛なデザインとは異なり、見る者に落ち着きと安心感を与えてくれます。こちらの堀内総合計画事務所が手掛けた住まいでは、道路側の外観に木製竪格子を取り入れることで、外からの視線を柔らかく受け止めるとともに、住み手にとっては安心感をもたらしています。また、道路側をこのように格子で柔らかく閉じながら、同時に家の反対側に中庭を設けることで、気持ちのいい開放的な空間もつくり出しています。


「住まいの写真」ページでは様々な種類の窓を紹介しています。◀

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格子窓で外からの視線を柔らかくカット

ブロックなどで壁として敷地の周囲に塀を建てると、完全に外からの視線を遮断して住み手としては非常に安心感がありますが、近隣の人々や通行人にとってはかなり圧迫感のある壁となります。また、一度泥棒にその塀を越えられると、外から姿を完全に隠せることになるので、逆に泥棒から狙われやすい家となってしまいます。そうした点から、柔らかく視線をカットする格子の塀は、防犯面、そして街路に対して圧迫感を感じさせない面においても魅力的な塀の1つです。

写真:A.FUKUZAWA


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快適な中庭空間を生み出す

中庭のある開放的な家にしたいという方も多いと思いますが、中庭を設けながら快適な家にするには比較的広い敷地が必要となります。さらに、プランニングもロの字型やコの字型などのパターンに合わせて工夫が必要となります。そんな時に、格子で家を囲むことで中庭を生み出すことも1つの方法です。その格子のデザインが建物に1つのアクセントを与えてくれますし、プランニングにもより幅をもたらしてくれます。さらに、風の透き通る壁ともなるので、心地いい中庭空間としてくれるでしょう。


【住まいについては、こちらの記事でも紹介しています】

 人・自然・住まいのかけはしをつくる建築家7選

間仕切りとしての格子

広々とした室内にちょっとした間仕切りがほしいといった時にも、格子のデザインは最適です。そのデザインは、余計な圧迫感を感じさませんし、障子のように紙を用いて視線を柔らかく遮ったり、あるいは、こちらの間仕切りのように半分ほどの部分を覆うなどして、自由に視線の遮り方を決めることもできます。また、横にスライドできるようにすれば、いつでも部屋を仕切ったりつなげたりできる便利な間仕切りとなります。

音響調節の役割も

格子デザインは、音の反響を調節する役割も果たしてくれます。こちらの遠藤浩建築設計事務所が手掛けた住まいでは、大きなスクリーンのあるリビングの壁や家具に縦格子を用いることで、残響時間の調節を図っています。また、引戸にもそうしたデザインを取り入れることで、引戸さえも壁のように見えて、リビングが連続的なまとまりのある空間に仕上げられています。

柔らかな光を透き通す

視線や風だけでなく、自然光も柔らかく室内に透き通してくれることも1つの大きな魅力です。また、窓の外側に設けることで、夏場の強い日差しを屋外で遮断して、急激な室内の温度上昇も抑えられます。建築家と話し合いながら、是非そうしたデザイン性と機能性を活かした快適な住まいにしみて下さい!

追記:出格子でつくる景観の美しさ

こちらは、昭和11年の創建当時の外観を再生するようにリノベーションされた住まい。町屋などでみられる出格子がおしゃれに現代によみがえります。出格子とは、外部へ張り出して作られた形式の格子を指します。古い町並みにある建物の特徴をよみがえらせることで上品さを与えています。

追記:和のデザインと現代的な住まいの融合

手軽に扉や窓の意匠性を上げることができる飾り格子は、現代的なフローリング住まいにも自然に馴染む和のデザインです。飾り格子は防犯性を高めるというよりは、見せるためのデザインです。和のイメージがある格子ですが、現代的な白い壁やフローリングを馴染み易く、新鮮でおしゃれなデザインとして取り入れやすいですね。

クレジット: Photo: Takumi Ota

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